移植を受け、サイトメガロウイルス(CMV)感染症と診断された患者がいますか?

造血幹細胞移植(HSCT)または固形臓器移植(SOT)を受け、CMV感染症と診断された患者さんがいる場合は、Protego Studyにご関心をお持ちになる可能性があります。

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Protego Studyについて

治験の目的

Protego Studyの目的は、HSCTまたはSOTを受けた小児および青年におけるCMV感染の治療のために、治験薬であるmaribavirの薬物動態、安全性、忍容性、および抗ウイルス活性を評価することです。

治験デザイン

スクリーニング期間

治験薬投与期間

追跡調査期間

本治験は第3相、非盲検試験であり、約80名の被験者を登録しています。被験者は、年齢に基づき3つのコホートのいずれかに登録されます。参加期間は、スクリーニング期間(最長2週間)、治験薬投与期間(8週間)、追跡調査期間(12週間)を含め、合計で最長22週間です。参加者は、参加期間中、最大17回の治験実施施設への来院または在宅医療訪問に参加するよう求められます。

治験薬は1日2回錠剤として投与され、加工せずに錠剤のままで飲み込む必要があります。錠剤を飲み込むことができない参加者は、経口懸濁液用の粉末として、治験薬の投与を受けることができる場合があります。

この治験薬であるmaribavirは、米国の12歳以上の患者を対象に、ある種の移植後CMV感染症の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)承認を取得しており、また、複数の国において成人患者で承認を取得しています。現在、移植後CMV感染の18歳未満の小児および青年を対象に試験が行われています。

適格基準

さらに別の適格基準も適用されます。

主な選択基準

  • 同意取得時の年齢が18歳未満の男性又は女性の小児又は青年
    • コホート3の被験者(0~6歳未満)は、在胎週数39週以上かつ体重5 kg以上であること
  • スクリーニング時に機能しているHSCTまたはSOTのレシピエントであること
  • 治験実施計画書に規定された治験手順及び制限を、完全に遵守する意思及び能力を有する
    • 幼児の場合、親/両親または法定代理人(LAR)がこの基準を満たす必要がある
  • 錠剤をそのまま丸ごと飲み込むことができる(ただし、参加者が経鼻胃管[NG]または経口胃管[OG]などの栄養チューブを有しており、粉砕した錠剤または経口懸濁液用粉末製剤を投与できる場合を除く)、又は経口懸濁液を飲み込むことができる
  • 期待余命が8週間以上である
  • 移植後CMVウイルス血症(一次または再活性化)の初回エピソード、または他の抗CMV治療に難治性のCMV感染が確認され、施設内の検査部門でqPCR又は同等の定量核酸増幅検査(qNAT)の結果により1日以上間隔を空けて2回連続評価したところ、CMV DNAスクリーニング値が全血で1,365 IU/mL以上または血漿中455 IU/mL以上であること。定量アッセイは、世界保健機関(WHO)CMV国際標準で標準化されている必要がある。いずれの検体も治験薬の初回投与前14日以内に採取し、2回目の検体は治験薬の初回投与前5日以内に採取する必要がある。両方の評価において、検査機関と検体タイプ(全血または血漿)は同一である必要がある。この基準を完全に満たす、病歴に記録され検証済みの値がある場合は、代わりに使用できる。

主な除外基準

  • スクリーニング時に中枢神経系(CNS)または網膜に及ぶ、CMV組織侵襲性疾患が治験責任医師により評価されている
  • 過去にいずれかの時点でmaribavirの投与またはCMVのワクチン接種を受けたことがある
  • ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が陽性である
  • 急性または慢性のB型肝炎またはC型肝炎の治療を受けている
  • 治験参加中に必要とされる採血量が、治験来院1回あたり全血液量の1%または4週間で全血液量の3%を超える低体重であること
  • 施設内の検査部門で分析した結果、スクリーニング時に血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼが基準値上限(ULN)の5倍強、スクリーニング時に血清アラニンアミノトランスフェラーゼがULNの5倍強、またはスクリーニング時に総ビリルビンがULNの3.0倍以上(ジルベール症候群と記録されている場合を除く)である
  • 治験責任医師の判断により、非黒色腫皮膚癌以外の活動性の悪性腫瘍を有する
    • 基礎疾患である悪性腫瘍の再発または進行(HSCTまたはSOTを実施した)が治験責任医師により認められた被験者は、登録しないものとする
  • 強力なCYP3A誘導剤による継続的な治療を受けている、または治療の必要性が予想される

患者さんの紹介について

ご興味があり、適格性を満たす可能性がある患者さんがいる場合は、ここにリストされている治験実施施設のいずれかに紹介してください。治験スタッフは、臨床研究試験に関するあなたのどんな質問にもお答えします。各患者は、その適格性をさらに評価するために、治験担当医師の診察を受ける必要があります。